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【2024版】ウェルビーイング定義特集

はじめに

「ウェルビーイング」の意味や定義ってまだまだぼんやりしていますよね。
お金をたくさん稼ぐことなのか、良い人間関係を作ることなのか、何か社会に大きく貢献することなのか・・・
 
ウェルビーイングという単語自体は、教育現場・政府・会社が意識して使用しているため直近5年間でどんどん認知度が上がってきています。
ウェルビーイングは気持ちの一種なので人それぞれ感じ方に違いがあって良いとは思いますが、ある程度概念について提言されている方が、誰でも理解を深めることができます。
今回は、私が考えるウェルビーイングの構成要素について、日本・世界での捉え方の違いについて述べていきます。

ウェルビーイングの定義

 私が考えるウェルビーイングの定義は、「身体的、精神的、そして社会的に良好で満たされている状態」を指します。WHOの定義をそのまま引用しています。
well「よい」+being「状態」なので、細かい文言は違えど、言いたいことは同じだと思います。
大事なのは満たされた状態であり続けること。
短期的なhappiness「幸せ」状態は長続きすることは意味していませんが、well-beingは持続的であることを意味しています。
 
家族や友人にウェルビーイングって何?と聞かれた時は、「選択肢を持てている状態」と答えるようにしています。WHOの定義を説明しても結局伝わり切らないことが多いので
自分のキャリアや人との関わり方について自分が望む方向に舵を切ることができること。これは結局、身体的、精神的、社会的に満たされている状態で初めてできることだと思うので、ウェルビーイングの意味としてあっていると思います。
 
要約すると:
  • ウェルビーイングとは、「身体的、精神的、社会的に良好で満たされている状態」を指す
  • 簡単な説明として「選択肢を持てている状態」と表現することもある
  • これは、自分の望む方向に人生の舵を切れる状態を意味する
ここまでが、ウェルビーイングの意味と私の中の捉え方です!
 

ウェルビーイングの構成要素

ここからはウェルビーイングの構成要素について説明します。
ウェルビーイングは、well「よい」+being「状態」なので、その「良い状態」は人それぞれ感じ方は異なります。
それを測定可能にして、かつ向上させるためにさまざまな論文や構成要素の宣言がされてきました。
一番有名で、かつ私自身も正しいと考えているのは「PERMA理論」です。
以下記事でも説明していますが、ウェルビーイングを以下5個の構成要素に分けている定義になります。
 
 
  • P (Positive Emotions) - ポジティブな感情: 喜び、満足感、愛情などの肯定的な感情を経験すること。
  • E (Engagement) - 没頭: 活動や仕事に深く没頭し、フロー状態を経験すること。
  • R (Relationships) - 関係性: 他者との意味のある、支持的な関係を築くこと。
  • M (Meaning) - 意味・目的: 自分の人生に意味や目的を見出すこと。
  • A (Accomplishment) - 達成: 目標を設定し、それを達成することで得られる成功感。
PERMA理論は、ウェルビーイングを具体的かつ測定可能な要素に分解することで、個人や組織がより効果的にウェルビーイングを向上させるための指針を提供しています。
 
PERMA理論は心理学の父とも呼ばれるマーティン・セリグマンによって提唱されました 特徴としては、ウェルビーイングについて精神的な面を細かく見ている点です。
 
こちらは主体的なウェルビーイングになるため質問紙による測定が可能になっています!

SPIRE(スパイアー)

SPIRE(スパイアー)」とは、
  • Spiritual Well-being(精神的ウェルビーイング)
  • Physical Well-being(身体的ウェルビーイング)
  • Intellectual Well-being(知性的ウェルビーイング)
  • Relational Well-being(人間関係におけるウェルビーイング)
  • Emotional Well-being(感情的ウェルビーイング)
の5つの 頭文字を取った言葉です。(頭文字を取るの好きですね。。)
SPIRE理論は、アメリカの「幸せ研究」の第一人者、タル・ベン・シャハー博士が考え出したものです。PERMAが主に精神面に焦点を当てているのに対し、SPIREは知性面や身体面など、もっと広い視点でウェルビーイングを捉えています
 
SPIREは、精神面だけでなく、身体や知性、人間関係など、人間の全体的な面を大切にします。つまり、バランスが重要なんです。一つの要素だけが突出していても、本当の意味でのウェルビーイングとは言えないというわけです。
 
PERMAが「心の健康」を中心に考えるのに対し、SPIREは「人間丸ごと」のウェルビーイングを目指しているんですね。どちらも大切な視点だと言えるでしょう。
 
こちらも調査紙が用意されています!
 

幸せの4因子

幸福学研究において、幸せを運んでくれる心的要因として挙げられる4つの因子です。
  • やってみよう因子:自己実現と成長の因子
  • ありがとう因子:つながりと感謝の因子
  • なんとかなる因子:前向きと楽観の因子
  • ありのままに因子:独立と自分らしさの因子
これらの因子を満たすことで、ウェルビーイング実現できるとされています。
この4つ、難しい言葉でないのでわかりやすいですね!
この定義の特徴は、前野隆司 さんが、日本人1500人にアンケートを行い、その結果をもとに分析されています。なので、日本人の性格・価値観に合わせて作られているという特徴があります。
 
PERMAモデル(ポジティブ心理学の理論)と比較すると、
  • 「ありがとう因子」は、P(ポジティブ感情)とR(良い人間関係)に対応
  • 「やってみよう因子」は、E(エンゲージメント)とA(達成感)に対応
  • 「なんとかなる因子」は、P(ポジティブ感情)とR(エンゲージメント)に対応
と、それぞれの要素が大体一致しています。
一方で、「ありのままに因子」については、PERMAに対応する要素が見当たりません
この因子は、自分を他人と比較せず、自分らしく生きることを意味しています。日本人は、海外と比較して「自分らしさ」を感じたり表現することが得意な人もいれば、苦手な人も多いことから、この因子が追加されたとされています。
 

おわりに

今回はウェルビーイングの定義についてご紹介しました!
ウェルビーイングの定義は人それぞれ違いますが、共通する基本的な「幸せのメカニズム」を理解することが大切です。これが分かれば、自分なりのウェルビーイングも見つけやすくなるはず!
 
「これがウェルビーイングだ!」という定義が、そのうち一つのスタンダードとして広まるかもしれません。でも、流行ってすぐに飛びつくのではなく、常にアンテナを張り巡らせながら、自分にフィットする形を見つけていくのがポイントですね。
 
さて、どの定義がヒットするか…まるでウェルビーイング界のトレンド予想!これからも注目していきたいと思います。